カナーン・ドッグの外観と特徴は、その発展の経緯が特殊なため、他のどんな牧畜犬とも異なる点が多い犬種ですが、長時間、家畜を追い駆け回して管理するといった、すべての牧畜犬に共通する能力はいうまでもなく持ち合わせています。全体的に筋肉質で、力強さと機敏性、さらに忍耐力を兼ね備えた中型サイズの体型をしており、正方形に近い胴体を持っています。その動きはまるでスポーツ選手のように優雅で、常に大地を踏みしめるようなキビキビとした足取りで走り回り、とっさに走る方向を変えたりする瞬発力にも優れています。短くて柔らかい下毛と、体の表面に沿ってはえた硬い上毛の二層構造になっており、上毛は少しだけひだ状になっているのが特徴的です。この被毛のおかげで、厳しい気候でも活発に動き回ることができ、昼間と夜の温度差が激しい天候の土地でもうまく順応することができるのです。犬種プロフィール はAKCランキング 146、JKCランキング 表記なし、仲間 は牧畜犬、プリミティブ(原始犬種)、南方祖先系のパリア犬、原産地 はイスラエル、起源 は古代 、元来の役割は 軍の見張り犬、情報伝達犬、補助犬 、現在の役割は ハーディング競技、体高(雄)インチ(cm) 20-24(51-61)、体重(雄)ポンド(kg) 45-55(20-25)、体高(雌)インチ(cm) 19-23(48-58)、体重(雌)ポンド(kg) 35-45(16-20)、JKC理想体高(雄)cm -、JKC理想体重(雄)kg -、JKC理想体高(雌)cm -、JKC理想体重(雌)kg -別名 はケルヴ・カナーニ。歴史はカナーン・ドッグは、何百年、いえ、何千年もの苦難の時代をくぐりぬけて現在まで発展してきた犬種といえます。この犬種は、聖書に記されている土地カナーン(地中海とヨルダン川、死海に挟まれた地域)で発祥した犬で、ヘブライ語でケルヴ・カナーニ(カナーン地方の犬)という名前で呼ばれていました。約2000年前、イスラエル人がローマ人によって国を追われ、方々へと散り散りに分散させられた時、この土地に住んでいたカナーン・ドッグは取り残されて野生化し、ゼブルン沿岸の平原やネゲヴ砂漠で細々と生き残っていました。ある時、アラブ系遊牧民がこの野生の雄の子犬を捕まえ、家畜の護衛や管理をさせようと育て始めます。1930年代になると、イスラエル防衛軍が作業犬を軍の仕事に活用しようと試み、ヨーロッパの伝統的な作業犬たちが持ち込まれますが、この犬たちはイスラエルの厳しい気候に順応することができませんでした。そこで、イスラエルでも活発に作業をこなせる優れた犬を探すための調査が行われ、ルドルフィーナ・メンセル博士という一人の女性博士が調査の指揮を取ることになりました。その結果、彼女は現地に生息していた野生の犬たち、つまりカナーン・ドッグに注目することになります。こうした経緯を見ていくと、現在カナーン・ドッグが犬種として存在し続けているのは、まさにこの女性博士のおかげということがいえるのです。さっそく何頭かのカナーン・ドッグが捕獲され、繁殖とトレーニングが始まりました。犬たちはすぐに優れた能力を発揮し始めます。第二次世界大戦中には、軍の見張り犬や情報伝達犬、地雷探知犬、赤十字の補助犬、負傷兵の居場所を探し当てる探索犬として広範囲に渡る華々しい活躍を見せ、戦後は盲導犬として人々に奉仕する役目を果たすことになります。これほどの短期間で、これだけ人々の役に立つ仕事を忠誠心を持ってこなせるようになった犬は、カナーン・ドッグをおいて他にはいなかったでしょう。1965年、カナーン・ドッグは初めてアメリカに渡ることになります。しかし、伴侶犬として最高の性質を持っていたにもかかわらず、見た目があまり華やかでなかったこともあり、多くの人々はこの犬種のよさに気がつきませんでした。それでも徐々にではありますが人々の注目を集めるようになり、ようやく1997年、AKCのハーディング・グループに登録されることになりました。現在、カナーン・ドッグは、ショーに参加することでさらに多くの人々から注目されるようになり、ペットとしての新しい時代を迎えようとしています。忠誠心に溢れた勇敢なペットを探している人々なら、必ずやこの犬種の虜となるでしょう。気質はカナーン・ドッグは、家畜の群れを管理する能力に長けているだけでなく、忠誠心があり、飼い主に対する服従能力も極めて高く、さまざまな仕事をこなせる用途の広い犬種です。また、知的で物覚えがよく、飼い主を喜ばせることが大好きです。ただし、生まれ持った警戒心の強さから、見知らぬ人には超然とした態度で距離を置き、自分の身内である家族を守ろうと必死になることがあります。また、一緒に暮らす他の犬やペットたちとは仲よくやっていけますが、見知らぬ犬に対しては攻撃的になる傾向があり、時には吠えて威嚇する場合もあります。飼育管理はカナーン・ドッグほど作業犬として純粋な血統を受け継いでいる犬種はまずいないといっていいでしょう。何もせずにただ座っているなどという状態をよしとせず、常に精神的、肉体的に刺激を受けるような運動をして初めて喜びを感じます。群れを管理する能力を発揮できるような運動や、長時間のジョギング、またはかなりエネルギーを使うゲームなどを組み合わせ、達成感を味わえる運動を取り入れてあげるとよいでしょう。温暖な気候や涼しい気候の地域であれば屋外飼育も可能ですが、室内で一緒に暮らすことで、忠誠心を持ったすばらしい伴侶犬になってくれます。被毛の手入れとしては、1週間に1回程度ブラッシングをしてむだ毛を取り除くぐらいで大丈夫です。特に気をつけたい病気は 特になし 、気をつけたい病気 は特になし、たまにみられる病気は 特になし 、しておきたい検査は 特になし 、寿命 は12〜13歳です。